世界デフレ 2016 5 8

 2016年5月2日の「日経ビジネス」では、
「迫る世界デフレ」という特集がありました。
 こうした「世界デフレ」に対して、
先進国は、金融緩和で対応していますが、
効果は、期待できないでしょう。
 そもそも、デフレというのは、
「供給」に対して「需要」が少ない状態です。
 普通に考えれば、「需要」を増やすか、
「供給」を削るか、どちらかです。
 金融緩和は、政策的には、「奇策」です。
そういう奇策に頼ったところで、
何も変わらず、デフレが長期間継続するだけです。
 さて、世界的に不景気になると、
世界各国は、ブロック経済に陥る可能性があります。
 しかしながら、歴史を振り返れば、
ブロック経済は、世界大戦の引き金を引きました。
 かつての世界大戦では、
戦場にならなかった国では、戦争特需で「需要」が増え、
戦場になった国では、
生産設備が破壊され、「供給」が減少しました。
 こうして、不幸にも、
「需要」と「供給」が均衡しました。
 そういうわけで、経済が、どんなに苦しくても、
自由貿易は推進しなければなりません。

1937年恐慌 2009 7 4
 NIKKEI NETのマネー&マーケットで、
岡田晃氏は、「1937年恐慌」のことを書いています。
(以下、引用)
 1933年に登場したフランクリン・ルーズベルト大統領が、
ニューディール政策で米国経済を立て直したことは広く知られている。
 1933年までの4年間、
大幅なマイナス成長が続いていた実質国内総生産(GDP)は、
翌1934年からプラスに転じ、1937年まで景気回復が続いた。
 1933年に50ドル前後まで落ち込んでいたダウ工業株30種平均は、
1937年に190ドル台まで回復していた。
 そこで、ルーズベルト政権は、
ニューディール政策によって膨らんだ財政赤字を削減すべく、
増税に踏み切り、財政再建路線に転換した。
FRBも金融引き締めに転じた。
 だが、これは明らかに誤りだった。
景気は再び急速に悪化し株価は暴落した。
実質GDPは翌1938年にマイナス成長へ逆戻りし、
ダウ平均は1937年の戻り高値のおよそ半分の水準まで下がった。
 これは、1937年恐慌と呼ばれている。
それ以降、米国経済の本格回復は第2次世界大戦後まで待たねばならなかった。
(以上、引用)
 歴史に「if」はありません。
しかし、「アメリカに、1937年恐慌がなかったら」と考えざるを得ません。
 賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ。
歴史は、人類のためにある。































































































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